お屠蘇について

お雑煮やおせちなどお正月の風習の1つであるお屠蘇(おとそ)。
新年に飲むお酒のことだとご存知の方も多いと思います。

しかしお屠蘇にどのような意味があるか、具体的にご存知でしょうか?

(画像:http://www.nomooo.jp/column/toso-sake/)


●そもそもお屠蘇とは…?

お屠蘇とは、元日から三が日の間の朝に親族であいさつを交わしたあとで、家族が1年間健康に過ごせるように願って飲むお酒のことです。
簡単にまとめると正月に不老長寿を祈って飲む祝い酒のことです。

この考えは、“元日に薬酒を飲むことで、1年の邪気を払って寿命を延ばせる”という中国の伝説に基づいています。

お屠蘇は、一年間の邪気を払って無病と長寿を願い、心身ともに改まろう、という願いを込めて飲むお酒であり、またその風習そのものを指します。


●お屠蘇の歴史

もともとは、「7世紀頃の中国で始まった」というのが有力とされていますが、それよりも昔の三国時代が発祥という説もあります。
ですが、現在の中国ではお屠蘇の習慣はないのだそうです。

日本では平安時代にはすでにお屠蘇が伝わっており、宮中行事にも用いられていました。


●お屠蘇の飲み方・きまり
(画像:http://conexions.org/archives/6337)

お屠蘇を飲む際は三つ組の杯を使って飲むのが正しい飲み方です。この3つの杯は『屠蘇三献』と言って、1人ずつ上から順番に杯を取って、それぞれを1回ずつの合計3回飲むのがしきたりです。

また、たいていの酒の席は年長者から順に飲んでいきますが、お屠蘇は逆で年少者から飲んでいきます。
これは、昔の毒見の名残と、「年少者の生気を年長者にわける」という意味があるからなんだそうです。
元日になってお祝いの膳の用意が出来たら、家の主人の音頭であいさつを交わしそれから頂きます。

ちなみに、お屠蘇には肴(さかな)がないのが正式な飲み方なので、料理が出ていても全員が飲み終わるまでは食べてはいけないようですよ。



皆さんはお正月の三が日にお屠蘇を飲まれましたか?

日本のお正月文化と密接な関係のあるお屠蘇。
本日の夜でも遅くありません、無病息災・不老長寿を願って、是非お屠蘇を飲んでみて下さいね。

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こんにちは! 私達は、同志社大学グローバル•コミュニケーション学部の学生です。 私達は現在、日本文化を発信するプロジェクトを行っていて、SNSを通して伝統文化から日本ならではの驚きの文化まで大学生目線で楽しく紹介しています。是非覗いてみてくださいね!

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